二次性高血圧の原因として最多の睡眠時無呼吸症候群、改め睡眠時呼吸障害Sleep Disordered Bleathingについてまとめます。(過去の投稿が消えてしまったので再喝です。)
【病態】
睡眠時無呼吸には,呼吸努力を伴い通常いびきが存在する閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)と,呼吸努力を伴わない中枢性睡眠時無呼吸(CSA:central sleep apnea)、睡眠関連低換気があり,その多くがOSAである。

(用:大阪大学 高血圧老化研究室 https://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/geriat/www/jgrpb5.html)
【原因】
解剖学的上気道の狭小化、上気道開大筋の反応性、呼吸の不安定性、覚醒閾値の4つの因子が関わっている。睡眠関連低換気はOSA・CSAとも合併することがあります。
閉塞性:肥満、小顎・巨舌(アミロイドーシスや先端巨大症、甲状腺機能低下症)、扁桃・アデノイド肥大、鼻閉(口呼吸が増える)、加齢・筋力低下、アルコール・睡眠薬
中枢性:脳血管障害、オピオイドなどの薬剤性
睡眠関連低換気:肥満・神経疾患による低換気
【症状・臨床像】
自覚症状を持って来院する人と、薬剤抵抗性の高血圧の精査の中で受診に至る人がいます。後者に関しては、病識を持っていない人も多いです。日中の過度の眠気を感じることと、パートナーから無呼吸を指摘されたことがあることに関しては特異度も高く、closed questionで聴取するべきです。

SDB:自覚症状を伴う睡眠時無呼吸症候群に加えて、自覚症状がなくてもAHI≧5のものをいう。

【検査・診断】
PSGにて、1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせた回数を無呼吸低呼吸指数(AHI)といいます。
臨床症状がなくてもAHI≧15,睡眠障害国際分類改訂に伴いAHI≧5で合併症を有する場合にも診断されます。
TEIJINが在宅CPAPの取り扱いもあり、簡易検査キットの紹介もしてくれます。勤務場所でPSGを行なっていないのであれば、まずはセルフチェックを受けてもらい簡易検査キットをすることが手軽です。

【初期治療】
減量&禁煙:体重を10%減らすことでAHIを約25%も減らします。
CPAP:日中の過度の眠気がある方含めて自覚症状があれば。QOL改善にはclassⅠで推奨されています(まだCPAPによって心血管イベントや死亡率を下げるエビデンスはないみたいです・・・)
アセタゾラミド:代謝性アルカローシスから代償による呼吸数増加を促します。
チルゼパチド:体重減少によりSDBを改善します。
N Engl J Med. 2024 Oct 3;391(13):1193-1205.PMID: 38912654
舌下神経標的刺激:AHIを改善させます。
JAMA Otolaryngol Head Neck Surg. 2023 Jun 1;149(6):512-520. PMID: 37022679
CPAPを既にしている人については、しっかりと毎日着用できているのかを確認することが必要です。

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